アタリを感じたければ、ロッドは弱先おもりでラインテンションをキープするのが良い  2時間目

アジング理論

1時間目で話した内容

先日1時間目でアタリの種類とラインテンションの重要性と2種類のラインテンションの作り方を解説しました。
2時間目は全世界が興味を持っている「抜けアタリをとる方法」からです。
もし1時間目を読んでない時は、先に1時間目を読んでみてください。

アタリを感じたければ、ロッドは弱先おもりでラインテンションをキープするのが良い 1時間目
釣れるようになったきっかけはラインテンション アジングを始めた人が最初にぶち当たる壁は「軽いジグヘッドを投げても何の感触もなくて釣れない」です。 ええ、私もハマりますた。。。アジングは1gくらいのジグヘッドにワームつけて投げてれば釣れるぜ!...

2時間目も1時間目同様に画像映像一切なしの超論文仕様ですので想像力働かせて読んでください。

抜けアタリをとる方法

抜けアタリは、それまであったラインテンションがなくなるアタリです。
つまり、最初にラインテンションがかかってないとわからないアタリです。

ラインテンションの作り方は1時間目の最後で2種類の方法を説明しました。
まずはその2種類を駆使してラインテンションを作ってみてください。
きっと、これだけでもう抜けアタリを取り損ねることなんて皆無です

残念ながらこれだけではすべての抜けアタリは取り切れません。無風で潮が穏やかならしっかりラインテンションを作るだけでも大丈夫ですが、アジングしている時がいつも無風ってことはなく、むしろ風が吹いてない日のほうが少ないです。時には結構な風の中で釣りをすることもあります。そんなときでも抜けアタリを取るためには・・・

期待させといてなんですが、他の話と被るところがあるのでこの話は少し置いときましょう。

フォールの釣りでテンションを維持する方法

フォールのラインテンションは重力でジグヘッドが沈む時に作られるラインテンションです。
重力はいつも同じなので、重力以外の要因がなければ1gのジグヘッドのフォールのラインテンションはいつも同じになるはずです。

しかし実際は、立ち位置から離れていく潮流にのればラインテンションは大きくなりますし、潮が手前(自分の方向)に流れていればラインテンションは小さくなります。
また風が吹けば風にラインが持ち上げられてフォールのラインテンションが小さくなったり消えてしまうこともあります。

ラインテンションが消えてしまう(0)←1時間目で説明した記号とアタリは分からなくなります。

しかし、アジングが上手な人たちは潮が流れようが風が吹こうが釣果を出してきます。
私も潮の流れに関係なく、また風が吹いている時でもアジングができるようにはどうするか考えました。

ラインにつてい考えてみた

ラインテンションは重力がジグヘッドを引っ張る力とロッドをさびいた時のジグヘッドと海水の抵抗力で作りますが、ラインテンションの発生源はジグヘッドだけではありません。

ジグヘッドとロッドの間にラインがあります。普段あんまり気してませんが、このラインにも重量があります。このラインも重力で引っ張られたらラインテンションは大きくなるはずです。(ラインをさびくときの抵抗はほとんどないので考慮せず)

物質の比重

重いラインならなんでもラインテンションが大きくなるっていうのは少し間違ってまして、考えなければいけないのは「比重」になります。

比重は「ある物質の質量の、それと同じ体積の標準物質の質量に対する比。転じて、相対的な重要度を表す。」って意味らしいです。
が、私でもわかるラインの比重の説明は「水の重さが1の時、このラインの重さは〇〇です」ってことです。

アジングで使うラインの比重は

  • フロロカーボン:1.78
  • エステル:1.38
  • ナイロン:1.14
  • PE:0.97

海水だと数値より少し小さくなると思ってください。数字で見てわかるようにPEは浮きます(最近は比重1.41の沈むPEラインなんかもあります)。ナイロンは浮くか沈むか。フロロとエステルは海に沈んでラインテンションを生み出してくれます。

重いラインの代表はフロロカーボン

比重1.78っていう一番重たいラインのフロロカーボンを使えば、ラインテンションは最も大きくなります。

「いやいや、エステルもええで」という方もいらっしゃると思いますが私もそう思います(否定しません)。
比重1.78のフロロカーボンに対してエステルも比重1.38あり、フロロカーボンの次に比重が高く重量があります。またエステルもフロロと同じく編糸じゃないから風にも強いです。だからフロロとエステルでは違いはそんなにないですが、一番重くて風に強いのはフロロだっていう話です。私が使ってるフロロカーボンはこれです。

ラインそのものがラインテンションを作れる

フロロもエステルも海面に落とすと沈みます。ってことはフロロもエステルもラインだけを沈めてもラインテンションが生まれます。ジグヘッドと一緒にラインも沈むからロッドの先からジグヘッドの間のラインは軽くたわむ程度でラインが大きくたるまないしラインに張りとコシがあるからアタリを十分伝えてくれます。メリット大杉君です。エステルラインはいつもこれを使ってます。

これがPEラインだと海面に浮いて沈まないからラインテンション生まないし、逆に浮力がありますのでジグヘッドが重力で作るラインテンションが浮力で消されてより小さなラインテンションになります。また海面に浮かんでいるPEラインはジグヘッドに引かれるように沈むのでロッドの先からジグヘッドの間のラインはS字にたわみます。PEラインがたわむとアタリが伝わりにくくなります。デメリット大井君です。

ナイロンはあんまり使ってる人いないのでryo

フロロとエステルの使い分け

私の場合、ジグ単メインのタックルには基本エステル使います。そして風が吹いてきたらスペアスプールに巻いたフロロに替えます。

エステルは比重はフロロカーボンより軽いですが、フロロカーボンより伸びないのでアタリが伝わりやすいです。
でも風が吹強くなってきたら風がラインを持ち上げてジグヘッドを浮かせてしまうので、エステルより重いフロロカーボンを使います。

エステルは切れるとかいろいろデメリットいわれますが、基本アタリ取ることだけしか考えてないので、切れるんだったら切れないようにドラグゆるゆるにしたらいいし、ライントラブル起きやすかったら巻く前にラインを手に持って一度引っ張ったらいいしといった対応の方法があります。けどアタリの伝える能力は対応のしようがないので、基本風がなければアタリを伝えやすいエステル。風でラインテンションが抜けてきたら比重の重いフロロを使うという考え方です。これを現場で行います。

このようにスペアスプールがあると状況対応能力があがるのでスペアスプール用意することをおすすめします。スペアスプールを安く買う方法はこちらです。ダイワの20LUVIAS LT、18CALDIA LT、18TATULA LT、19BALLISTIC、19BALLISTIC FW、EMERALDAS AIRならこのスプールがお得です。

抜けアタリもフロロで取りやすくなる

さっき話を置いといた抜けアタリも、フロロを使うとラインテンションが大きくわかりやすくなるので、ラインテンションが抜けたときの変化もわかりやすくなります。

とくにフォールの釣りに特化したときにフォール速度をゆっくりさせるために軽量ジグヘッドを使いますし、ロッドをさびくと横の釣りになってしまうので、ラインが生むラインテンションはアタリを取るのに効いてきます。

フロロの太さですが、私は1.2lbか1.5lbを使っています。2lbも試しましたがラインがガイドをたたいてしまうのか軽量ジグヘッドが飛びません。2lbのほうがラインの自重が大きくラインテンションも大きくなりそうですが、アタリの次に飛距離が大事なのでほっそいラインを使ってます。

ちなみに、フロロもエステルと同じくフロロリーダーを結んで使ってます。

風が吹いている中でアタリを取る

結論を先に書きます。

風上方向にキャストするです。

最大にラインテンションを大きくすれば、少しくらいの風なら横風でもアタリは取れます。
しかし、風が強くなると横風でラインがあおられてアタリはほぼ消されますし、アタリをとれたとしてもたわんだラインではフッキングが決まらない状況が起きます。

風を真正面から受ける方向で釣りをすれば、ラインは下方向にたるむだけなのでアタリはぜんぜん取れます。
真正面から風を受けていれば、堤防の上で波しぶき被るような状況でもアタリは取れます(危険な釣りはやめましょう)。

ラインテンションをより大きく感じるようにするために

ここまでで、ロッドより先の部分でラインテンションを最大にするためにできることを説明しました。
最後はロッドとリールでラインテンションを最大に感じる方法です。

ラインテンションがなぜ弱先おもりのタックルでわかるようになるか

ロッドにリールをセットした状態でグリップを握って、人差し指の指先あたりでシーソーのようにバランスがとれるタックルバランスが良いと言われますが、私は水平から少し先おもりしているくらいがちょうどよいと思ってます。

ロッドを水平に構える人が水平でバランスが取れるタックルを使った場合、構えている指先でシーソー状態となり竿先が小さく上下してグリップが手のひらにあたる感触があったりなかったりだと思います。

竿先を少し上げる状態で構える方でもタックルのウエイトのほとんど指先で受けて、グリップが手のひらにあたる感触はかなり小さいはずです。この状態でも竿先を少し動かせばグリップが手のひらにあたる感触がなくなると思います。

私は竿先を少し上げるタイプですが、少し先おもりでバランスが取れたタックルで竿先を少し上げるように構えるとグリップが手のひらの手首付近の部分に上方向にかかる荷重を感じます。と言ってもほんの少し感じる程度です。これをタックル荷重とします。

このタックル荷重を感じている状態でラインテンションをかけると、一定だったタックル荷重にラインテンションの荷重がプラスされる分だけ変化としてラインテンションをリアルに感じられます。神経を集中させるとほんの小さな変化もわかります。フォールの小さなラインテンションも感じられます。水深によってはジグヘッドの着底もわかります。抜けアタリもわかります。

ロッドとリールのタックルバランス

先ほど、タックル荷重にラインテンションが加わった時に変化を感じられると説明しました。小さなラインテンションを感じるには、このタックル荷重が大きすぎても小さすぎてもダメなんです。

タックル荷重が10、ラインテンションが1なら10+1=11 で1.1倍の小さな変化でしかありませんが
タックル荷重が1、ラインテンションが1なら1+1=2 で2倍の大きく気が付きやすい変化になります。

タックル荷重0(グリップの上方向の荷重がなくて、手のひらのどこにも荷重がかかってない状態)にラインテンションが加わろうとしても、最初にタックル荷重を発生させるためにラインテンションが使われるのでラインテンションの変化をリアルに感じ取れなくなります。

だから、タックル荷重は抜けることがないところでできるだけ小さく感じていたいのです。

私の普段使っているタックル(ロッド60gくらいリール170gくらい全部で250g以下)だと、弱先おもりを軽く竿先を上に構えるくらいで一番良いタックル荷重になります。

少し重いタックル(ロッド80gくらいリール220gくらい)だと弱先おもりで竿先を少し上げるとタックル荷重が大きくなりすぎてしまいます。そんなときはタックルバランスは水平にして少し竿先をあげるとタックル荷重をいいところに持っていけます。

逆にロッド50gでリール150gの超軽量タックルだと結構先おもりしていてもタックル荷重はちょうどよくなります。

アジングタックルを選ぶときに、水平になるタックルバランスを優先する人と、何が何でも軽さを優先する人がいますが、どちらも結局タックル荷重を最適化するために工夫しているので、どちらも正解で予算と好みなんだと思います。

 

私がメインで使ってるロッドはこちらです。(510は旧型のほうですが新型のほうが軽いし進化してます)

組み合わせているリールはカタログ170g(スタンドとラインでだいたい180g)のこちら

豆アジ用はこちら

組み合わせているリールはカタログ160g(スタンドとラインでだいたい170g)のこちら

まとめ

少し先おもり状態にセットしたロッドとリールにフロロカーボンラインもしくはエステルラインを巻いて、フォールもしくはロッドをさびいてラインテンションを作って釣りをすれば、アジのアタリは必ず取れます。

まさにまとめの一言。

 

釣果データ

コメント