アジングで使うラインについて考えてみた

アジング理論

え~と、このラインじゃなくてお魚を釣るときの糸のほうの話です。この記事では画像とか使わず文章だけでラインの話を書いています。めっちゃ長いし読みにくいけど最後までよろしくお願いします。

アジを釣るためにラインに求められる要素は

アジングで使うラインに求める要素は主なところ以下の3点と思います。

  • 海中にある1g以下のジグヘッドの状態とアジのアタリを伝える感度
  • フッキングからランディングまで切れずに行える引っ張り強度と結束強度
  • 風に強く軽量リグを素早く沈められる細さと比重

他にしなやかさとか見えやすさとかあるかもしれませんが、「釣る」という点で重要視するとこの三つで大丈夫かと思います。

感度が良い=伸びないライン

感度はラインの先端でおきた振動をラインの反対側に伝える度合のことです。もしラインがゴムのように柔らかかったら、先端で起きた振動は途中で吸収されて反対側は振動が伝わりません。ラインが伸びない場合振動はそのほとんどをラインの反対側へ伝えます。

ラインは伸びないほど感度が良いのです。

引っ張り強度と結束強度

伸びないラインはパンッという瞬間的な引っ張りで切れてしまうことがあります。また根ずれなどで表面に傷が付いた場合にも極端に強度が落ちることがあります。結束強度はラインの表面のコーティングなどにより摩擦が小さくラインの結び目からほどけてしまうことがあります。

ラインが切れたり結び目がほどけると魚を取れなくなるのでこの点も重要です。

風に強く軽量リグを素早く沈められる細さと比重

アジングはほぼ風が吹いている中で行います(たまーに無風もありますが)。風でラインがたるむといくら伸びないラインでもアタリが伝わらなくなるので風の影響を受けにくくするため細いラインであることも重要です。また比重の重いラインは風対策だけでなく軽量ジグヘッドをスムーズに沈めてくれます。

ラインの細さ、比重はアジングでとても重要な要素です。

アジングで使われるラインの種類と特徴

アジングラインに必要な要素がハッキリしたので、次はそれぞれのラインを具体的に検証していきます。まずは最も多く使われているエステルラインから。

エステルライン

ポリエステル素材で作られたラインで、吸水性がなく、伸びが少なく、比重が高いという特徴があります。しかし、極細のエステルラインは太いエステルラインに比べて伸びが大きく感度が落ちます。デメリットには瞬間的な引っ張りに弱いのと巻き癖が付きやすいところです。

良い部分

  • 伸び:少ない
  • 比重:高い
  • 強度に対する太さ:細い
  • 結束:わりとカンタン

悪い部分

  • 耐久性:低い
  • 巻き癖:付きやすい
  • 引っ張り:瞬間的な引っ張りに弱い

PEライン

細いポリエチレン素材の原糸を4本または8本を編み込んで作られるライン。細くしなやかで太さに対する強度が他のどのラインよりも高くほぼ伸びないのが特徴。根ずれに弱く比重が軽く結び目が抜けやすいデメリットがある。

良い部分

  • 伸び:ほぼない
  • 引っ張り:強い
  • 強度に対する太さ:細い
  • 巻き癖:付かない
  • 耐久性:高い

悪い部分

  • 結束:ほどけやすい
  • 比重:低い

フロロカーボンライン

ポリフッ化ビニリデンを素材とし、瞬間的な引張では伸びないため感度が良い。根ずれ強く比重が高い。風や波の影響を受けにくい。ショックリーダーにもよく使われる。瞬間的な引張では伸びないが長時間の引張では伸びる。またラインに巻き癖が付きやすく扱いが難しい面がある。

良い部分

  • 結束:強い
  • 比重:高い
  • 伸び:瞬間的な引張では伸びないので感度が良い、しかし長時間の引張では結構伸びる

悪い部分

  • 引っ張り:そこそこ
  • 強度に対する太さ:普通
  • 耐久性:やや低い
  • 巻き癖:付きやすい

ナイロンライン

ナイロンは使ってる人見たことないので除外

それぞれの悪い部分の対策を考えてみます

悪いところについて何か対策ができれば悪いところではなくなります。それぞれのラインの悪い部分で、できる対策を考えてみます。

エステルラインの悪いところ

  • 耐久性:低い
  • 巻き癖:付きやすい
  • 引っ張り:瞬間的な引っ張りに弱い

まず瞬間的な引っ張りにはショックリーダーを付けて対策します。

耐久性の低さ、劣化の速さは使い捨てることで対処します。毎回釣行後ラインの先端数メートルから十数メートルくらいをカットして劣化していない新しい部分で次回の釣行をします。あと糸ヨレもできやすいですが、これもラインカットで対策できます。

巻き癖が付きやすい点は、釣行前にラインを数メートル出して、迷惑にならないところに結んで引っ張って伸ばします。ドラグの調整と一緒にするといいでしょう。

PEラインの悪いところ

  • 結束:ほどけやすい
  • 比重:低い

PEラインの悪いところは比重が低い点です。海面に浮きますし、軽量リグが沈みません。ここには書いていませんが、撚糸のため風を受けやすく風のある状況ではアジングにならない。それと結束がやや難しい点もありますが、それ以外は感度は高く、しなやかで巻き癖が付かず、細いのに強度があるのでメリットいっぱいです。アジング以外の釣りでよく使われるPEラインは、ほぼ比重が低いだけでエステルに負けました。対策は後で詳しく書きます。

フロロカーボンラインの悪いところ

  • 引っ張り:そこそこ
  • 強度に対する太さ:普通
  • 耐久性:やや低い
  • 巻き癖:付きやすい

巻き癖が付きやすい点はエステルラインと同じで釣行前にラインを数メートル出して、迷惑にならないところに結んで引っ張って伸ばします。ドラグの調整と一緒にするといいでしょう。

耐久性もエステル同様カットして対応しますが、釣行ごと毎回はちょっともったいないです。表面がざらついてきたり白くなってきたらカットしましょう。引張がそこそこなのと強度に対する太さはどうしようもありません。

ここまでをまとめます

フロロカーボンって悪いところが多いですが、比重が高いっていう点でいまだにアジングで支持されています。ラインの比重が高いと風にも潮にも流されずリグを沈めてくれてなおかつラインテンションを維持しやすいのです。このようにアジングラインで比重が高いことは大切なんです。

エステルラインがアジングで使われるようになったのも、フロロとちょっとしか変わらない比重なのに、フロロより伸びが少なく感度が高く、巻き癖は付くけどフロロほどひどくなく、フロロ同様に細いので風に強くということで人気のラインになりました。フロロよりもいいとこいっぱいで値段も安い。そりゃエステルライン人気になります。

PEラインの可能性

しかし、マイノリティなワタクシ、いいところいっぱいで悪いところ少しなのに比重が軽いっていうことでエステルにぼろ負けしているPEラインを、なんとか使えるようにならないものかと常々考えてました。

おんなじ考えの人がメーカーにもいるんですね。強い部分が多くあるなら、弱い部分の対策が見つかれば最強ラインになるよねという考えのもと、改良をくわえられたPEラインが発売されるようになりました。高比重のPEラインです。

高比重PEライン

現在、オードラゴンとtictのラインとシンカーアジングが高比重ラインとして発売されています。私もオードラゴンを買って使ってみました。結果オードラゴンはゴワゴワして風に弱い印象を受けました。その当時は今のような経験値が無かったので今使うと印象変わるかもしれませんが、今のところいい印象ありません。

基本的に高比重PEラインの作り方は従来のPEラインの表面にコーティングして比重を高める方法が主です(原糸にコーティングするのか編み込んでからコーティングするのかなどの違いはあります)。コーティングなので使ってるとはがれてきます。また従来のPEラインの太さにコーティングするので風に流されるのは変わりません。そこが気になります。

あとシンカーアジングは結束がとてつもなく難しいそうです。私FGノット結べませんから使えません。それに値段が高い。じじぃの小遣いじゃ買えません。とりあえず高比重PEラインはもういいです。

極細PEライン

違うものをみつけました。厳密にはPEラインと言えないのですが、アーマードフロロというラインがあります。

ポリエチレンの原糸1本にフロロカーボン素材をコーティング(浸透させてるらしい)したもので、PEと同じ原糸なので基本PEラインと同じ特性で比重低めです。しかし、最低でも4本を編み込んで作る従来のPEラインに対して原糸1本で作るから極端に細い0.06号が実現しました。ムチャクチャ細いラインです。

ラインが極端に細くなると、風を受ける面積が小さくなるので比重が軽いままでも風に強くなります。また、海水に接する表面積も小さくなるため浮力も小さくなり軽量リグ(0.4gジグヘッド)でもどんどん沈んでいきます。それに、原糸を編み込まずに作るので伸びが抑えられてただでさえ高い感度がさらに高くなっています。

強風時はやはり風の影響を受けてしまいますが、そんな時はフロロでもエステルでも影響受けてるのでいっしょです。それ以上に感度のエグさのほうが上です。この感度はもうエステルに戻れません。

表面のフロロカーボン素材の影響で巻き癖が付きますが、原糸がしなやかなポリエチレンなので極わずかなラインテンションで巻き癖が消えます。なので影響ほぼありません。

アーマードフロロはPEラインの比重を高くするという方向から解決しようとせず、細くするという方向で比重問題を解決したラインです。特にブルーカレントⅢとの相性はとても良くエグい感度を体感できたのでジグ単用のラインはすべてアーマードフロロに替えました。

0.06号は高いけど0.1号なら安い

アーマード F+ Pro アジ・メバル 0.06号の150mはAmazonで2700円~3200円くらいで販売されてます。エステルとか普通のPEラインに比べて高いです。どんなものかわからないで買うには清水の舞台からバンジージャンプするくらい勇気がいります。

そこで調べると、Proが付いてないアーマードF+0.1号ならAmazonで150mが1500円で買えます。この値段なら従来のPEとそれほど変わらない値段でアーマードFを試せます。

アーマード F+ Pro アジ・メバル 0.06号とアーマードF+0.1号の主な違いは、ラインの太さが0.06号で0.04mm、0.1号が0.06mm、で0.06号の1.5倍の太さになることが一点。参考までにエステル0.2号は0.07mmです。もう一つは表面のコーティングにシリコン入ってるかどうかと素材がうんぬんとか加工技術がごにょごにょしてるそうです(このあたりは正直わからん)。エステルから乗り換えて一番体感できるのは0.1号でも0.06号でも感度はキンキンカンカンです。

わたしも最初に買ったアーマードF+は0.1号でした。その感度の高さとエステル0.2号より細くなって風に対する強さを感じたので、さらに風に強くなるアーマードで最も細い0.06号を買うきっかけになりました。みなさんも最初は0.1号でアーマードの感度と操作性を体験してみてください。お金に余裕のある方は最初っから0.06号を買ってください。

アジングで使うラインについて考えてみたのまとめ

正直、文章まとめるのに苦労しました。皆さんにそれぞれのラインってこんな特徴あるんだねって思っていただければ幸いです。お気に入りのアーマードフロロについてはこちらでインプレ書いてます。よろしければご覧ください。いや、俺の苦労を汲んで読みやがれください。

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インプレの最初に結論を書きます ヤマガブランクスのブルーカレントⅢシリーズに組み合わせるなら、迷うことなくデュエルのアーマード F+ Pro アジ・メバルを使ってください。いや、このライン以外使っちゃダメです。ぜんぜんロッドの性能が違ってき...
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