ブルーカレントⅢ53とブルーカレントⅢ510で悩んでる方へブルーカレントⅢ53とブルーカレントⅢ510で悩んでる方へ、
ブルーカレントⅢのショートレングスロッドを購入する際に53と510のどちらを選ぶかで迷うことが多いんじゃないかと思います。
実際にどちらも所有してアジングで1シーズン使った私の個人的な感想ですが、迷っている皆さんにとって決断のお手伝いができるかと思ったので比較記事を書きたいと思います。最後までよろしくお願いします。
ブルーカレントⅢ53とブルーカレントⅢ510の違い
レングス
両ロッドの全長は
ブルーカレントⅢ53は1610㎜
ブルーカレントⅢ510は1775㎜で
165㎜の違いがあります。
しかし、53の特徴でもあるグリップエンドの短さの違いがあるのでリールシート中央からティップまでの長さで比較すると、
ブルーカレントⅢ53は1450㎜
ブルーカレントⅢ510は1565㎜で
115㎜(約5インチ)の違いになります。
両方のロッドを使い比べて、約10㎝ほどの長さの差による違いを私はあまり感じませんでした。
ガイドの数
トップガイドを含むガイドの数は
ブルーカレントⅢ53が7個
ブルーカレントⅢ510が8個
長さとガイドの数の違いによりロッドバランスは5ブルーカレントⅢ53の方が手元よりのバランスになり、小さなアタリを感じやすくなります。またガイドの数が少なければキャストの際のラインとガイドの接触が少なくなるので軽量リグでも飛距離を稼ぎやすくなります。
実際、ブルーカレントⅢ53とブルーカレントⅢ510を同じリグとラインで投げ比べても飛距離に差がほとんどありません。(17ソアレCI4+C2000SSPGとアーマードF+0.06号と0.8gジグヘッドで試験)
ロッドパワー
両ロッドを比べると当然ですが510の方がバットからベリーにかけてパワーがあります。53で25㎝以上のアジがかかるとバット近くまで曲がるので腕も使うことになりますが、510だとロッドとドラグで大丈夫です。
ただ、53もバットパワー結構強いのでロッドがのされるようなことはありません。腕も使って引きを楽しめるロッドだと思っていただければと思います。
投げ方
510で重量下限に近い0.4gのジグヘッドでは投げる際にロッドがしなる感じが少ないです。0.4gくらいのジグヘッドを投げる時はたらしを長めにしてロッドをぐるりと回すように遠心力を使って投げるとしなりを使えて距離を稼げます。
53では0.4gのジグヘッドでもロッドをしならせて投げることが可能です。投げる際は通称バス投げと言われる投げ方(たらしを短めにして素早いテイクバックでリグが後ろに飛んでいこうとする慣性がある時にフォロースルーに入りロッドをしならせて投げる)で投げると思ってる以上に飛んでいきます。あと、ロッドエンドが極端に短いので両手で投げるのは違和感があります。片手投げを強要されるので片手投げが苦手な方は馴染めないかも。
どちらのロッドも上限ルアー重量は4.5gですが53では上限重量で投げる時に気を使います。
テーパー
テーパーはほぼ違いを感じません。ややスローテーパーです。スローテーパーはロッド全体で曲がろうとするのでルアーをキビキビ激しくアクションさせるのは苦手と言われますが、アジングの場合ジグヘッドを小さく誘ってスローにテンションをかけながらアタリを取るのに向いているテーパーです。
張りとシャキッと感
ロッドの張りは、まっすぐなロッドを曲げる力が加わってもまっすぐなままでいようとする力です。張りが強いとロッドは曲がりにくく曲がってもほんの少ししか曲がりません。張りが弱いと少しの力でロッドは曲がり始めます。
張りは分かりやすいかと思いますが、シャキッと感が何のことかわからないと思います。シャキッと感は曲がったロッドがまっすぐに戻ろうとする力のことを表現しています。シャキッと感が薄いと曲がったロッドは何度も左右に振れながら振れ幅を縮めやがて収束してまっすぐになります。シャキッと感が強いと曲がったロッドは左右に一回振れるだけでまっすぐに戻ります。ヤマガブランクスではこれをシャープと表現します。
張りは510の方がほんの少し強いです。しかし、シャキッと感は53の方があります。
だから53は豆アジをスローに釣るロッドのように感じますが、シャキッと感を使ってフォールで掛けのアジングができて、フォールの釣りが得意といわれる510でティップを曲げて抜けアタリを取ることも得意です。
つまりどちらのロッドでも同じような釣りを展開できます。
タックルバランス
ガイドの数が少ないのとブランクスの長さの違いからブルーカレントⅢ53の方がロッドバランスはよくなっています。リールフットを薬指と小指の間に置いたとき150gのリールとの組み合わせが最も軽く感じます。
ヤマガブランクスの動画でも160gのリールで少しロッドティップが持ち上がるといわれてるので150gで水平バランスで間違ってないです。
ブルーカレントⅢ510は同じ持ち方で165~170gのリールが最も軽く感じます。
ここまでのまとめ
長さやガイドの数など見える部分はほっといて、目で見えない部分でブルーカレントⅢ53は
- パワーと長さは510より小さいですが、同じリグを投げて飛距離は510とほぼ変わりません。
- 張りは510より弱いくよく曲がりますが、シャキッと感は強いです。
- ロッド単体のバランスは510より良バランスで小さなアタリを感じやすいです。
どちらもテーパーはスローテーパーで、スローな釣りが得意なテーパーですがシャキッと感のおかげで掛けの釣りも全然できます。
実際のフィールドで感じた両ロッドの違い
ブルーカレントⅢ53で感じたこと
やっぱりパワーの小ささから53は軽量リグを扱うのが得意です。軽量リグはラインテンションが小さくなるのでティップは小さなラインテンションで曲がるように張りは小さいほうが有利です。しかし、通常スローテーパーで張りが小さいとシャキッと感も薄くてリグの存在が分からない使いづらいロッドになるところをシャキッと感を上げてリグの存在を確認しやすくしてくれています。ラインの比重が高くラインテンションを作りやすいフロロカーボンラインと組み合わせると0.2gのジグヘッドでも全然普通に扱えます。逆に1.5g以上のジグヘッドでは水深5メートルを超えてくるとティップがもたれる感じがします。投げたりリトリーブすることはできますがキビキビとは扱えません。プランクトンパターンのアジングが得意です。あと、極細PEラインと組み合わせるとすごく感度があがります。風の弱い日に水深5メートルくらいまでの漁港での豆アジ釣りだとこれ以上の組み合わせはないと思ってます。
極細PEでの豆アジ釣りの時の感想はこちらでもご覧いただけます。
軽量ジグヘッドを使ったプランクトンパターンの表層中層の釣りだけでなくボトムのアジングも可能です。状況は水深5メートルくらい、風速1~2メートルくらいの常夜灯下で0.8gのジグヘッドを使ったボトムアジングでボトムからシャクってフォール着底を感じアタリを取るアジングができました。水深が10メートルくらいになると潮流も強くなるので軽量ジグヘッドが使えなくなりますが、浅めの水深ならボトムアジングもできます。
ブルーカレントⅢ510で感じたこと
510は少しパワーがあるのでリグのウエイトはフロロカーボンを使って0.3gくらいからですが少し風が吹くと難しくなります。フロロカーボンで0.6g以上ならほとんどの状況で扱えます。風のない日で極細PEなら0.4gでも扱えますが、風が吹くと極端に分かりにくくなります。フロロカーボンなら感度は少し落ちますが少々の風でも釣りができます。でも、現実的なところでは風のない日はPE、風のある日はフロロで0.8gか1gくらいのジグヘッドが扱いやすいでしょう。ヤマガブランクスの説明では掛けの釣りを強調していますが、実は抜けのアタリを取るアジングも可能です。旧モデルの時はティップの張りが強くファーストテーパーだったので掛けの釣りが得意なロッドでしたが、モデルチェンジでテーパーがスローになり張りも旧モデルより弱くなったので掛けだけでなく乗せや最も難しい抜けアタリもとれるようになりました。抜けアタリを取るときはフロロカーボン使うといいですよ。水深は10メートルくらいまでが扱いやすいところになります。大阪市内のアジングでは水深10メートル以上のところはおかっぱりで行けないので大阪市内限定ならブルーカレントⅢ510があれば困りません。
私は風のない日はPEラインを使い、風が吹いているとフロロカーボンを使いますが、替えのスプールがない場合にはエステルラインを使うのが無難に思います。
ブルーカレントⅢ53とブルーカレントⅢ510で悩んでる方へのまとめ
どちらもジグ単の近距離の釣りが得意で、どちらも0.5g以上のジグヘッドが使えるので、どっちも大きな違いがないんですが、さらに軽量なジグ単をよく使うなら53、状況によって2~3gの重量ジグ単やマイクロメタルも使うなら510
水深の浅い港内や常夜灯下で軽量ジグ単で繊細なアジングが好きなら53、軽量ジグ単の楽しさはよくわからん、1g以上のジグ単やその他いろんな状況で攻めるアジングが好きなら510、で選んでいただけたら間違いないかと思います。
今回はブルーカレントⅢ53とブルーカレントⅢ510を比較しましたが、ブルーカレントⅢ510と前モデルのブルーカレント510も使用感に違いがあるので、旧モデルのブルーカレント510を使ったことがある方はこちらもご覧になるとわかりやすいかと思います。
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