1回目のインプレではロッドのスペックとタックルセッティングを
2回目のインプレではキャスティング・持ち方・フッキングについて
そして3回目は実釣編になります。
豆アジをいっぱい釣っている時に感じたブルーカレントⅢ53の特徴を書いていきたいと思います。
一応ブルーカレントⅢ53のロッドインプレの記事ですが、豆アジ釣りのノウハウ的な内容になってるのでブルーカレントⅢ53に興味ない人でも豆アジ釣りに興味あるなら読むと楽しいと思います。けっこう長いけど最後までよろしくお願いします。
豆アジが楽しいロッド
メーカーのプロモーション動画で郡司さんも「アンダー1gのジグヘッドの近距離戦で豆アジだったりメバルだったり、狙ってもらえると楽しいかと思います。」と言うくらいリグとターゲットがはっきりしたロッドです。
実際、豆アジ釣っててどんなところが楽しく感じるのか、この後ゆっくり詳しく解説させていただきますが、ちょっとだけ先にご紹介すると。
反響のアタリも抜けのアタリも取れる
反響のアタリとは「コン」とか「トン」とか人によっては「キン」とか「カン」で表現されるアタリでソリッドティップのロッドが得意とするわかりやすいアタリです。もう一方の抜けアタリはフォールやリトリーブ中にそれまで感じていたジグヘッドの重さがフッと消えたり、言葉では表現できない違和感を感じてアワセるとアジがのってるというはっきりしないわかりにくいアタリです。
今のアジングのほとんどはコンとかトンとかの反響系のアタリを掛けていくスタイルですが、2020年の舞洲の豆アジは抜けのアタリが多くてこれが取れないとなかなか釣ることができません。
掛けた後ロッドがしっかり曲がってテンション抜けを防ぐ
豆アジは口が柔らかかいので口の両サイドの薄いところにかかると口切れしてバラシます。口切れまでいかなくてもフックが刺さった穴が広がってしまいその状態でテンションが抜けると簡単にバラシてしまいます。
これを防ぐにはラインテンションを抜かないようにすること。ラインにテンションが常にかかっていれば針のシャンク(Uの字型に折り返す部分)が魚から抜けずにランディングできますし、ロッドがしなやかに曲がってくれれば口切れする前にロッドが曲がり力をいなしてくれます。(のちほど解説するドラグも有効)
豆アジ用タックルセッティング
豆アジはアタリの数は多いけどのらない、のっても寄せる途中でバレるポロリする釣りあげるのが難しい釣りです。その難しい釣りで結果を出すためにタックルのセッティングを煮詰めなおしました。
タックル重量バランス
ブルーカレントⅢ53を購入した当初、リールは総重量180gの18カルディアLT1000S-Pをセットしていました。34の家邊さんが推奨するようなロッドが水平になるバランスだったからです。その時にはすでに17ソアレCI4+C2000SSPGも所有していてカルディアと付け替えして比べたうえでカルディアにしましたが結果それは間違った選択をしていました。
2回目のインプレではリールは軽くするほうが感度が上がることを書きました。
リールを含むタックルは軽いほうが感度が上がる、特に抜けアタリはタックル総重量が軽くほうがよくわかると考えてます。今のセットしているリールは17ソアレCI4+C2000SSPGですが、純正のままで重量165gほどの状態でブルーカレントⅢ53にセットしています。
このセットで中指と薬指にリールフットを挟むとロッドは先おもりでティップが下がりますが、この持ち方で反響のアタリと抜けのアタリの両方を感じられるようになりました。
ちなみに、拙い文章ではありますが先おもり状態がよい理由をこちらで書いてます。ほんとに読みたい人だけ読んでね。
ライン選択
ライン選択も豆アジのアジングで重要なファクターです。最初は1.2lbのフロロカーボンや0.2号のエステルラインを使っていました。これらを選択した理由はブルーカレントⅢ53の公式動画でフロロカーボンやエステルラインを使用していたからです。
メーカーが開発時に使っていたセッティングが最も優れたセッティングだと思ってましたし、実際にエステルやフロロでもアジを釣ってきてたのでそれなりに満足してましたが、他のブルーカレントⅢ(510と63)でPEラインを使った時に感度がえげつなく鋭くなるので53でもPEラインを使うとどれくらい感度が変わるのか知りたくて53用にPEラインを用意しました。
PEラインを買うときに懸念したのは比重です。豆アジ用の軽いリグを扱うのに比重が軽いPEラインでは風の影響を受けやすく、少しでもテンションが抜けるとアタリが伝わらなくなるデメリットがあります。これを考慮して買ってきたPEラインは髪の毛より細いアーマードF+PROアジ・メバル0.06号です。
極限まで細いラインは風の影響が少なくなると考えたからです。また強風下で豆アジ釣りはやらないですしね。
ブルーカレントⅢ53にアーマードF+PROアジ・メバル0.06号を組み合わせた結果、510や63と同様に驚きの感度を体感できるようになってエステルを使っていた時に比べて豆アジがとれる数が急激に伸びました。
アーマードF+PROアジ・メバル0.06号のインプレ記事を作りました。従来のPEラインで問題になっていた部分を解消して感度が良くなった理由を説明しているので興味がありましたらご覧ください。
ブルーカレントⅢ53にアーマードF+PROアジ・メバル0.06号を組み合わせた時の釣行日記にインプレッションを書いていたのでこちらの記事もご覧ください。
オーブンゲイブショートシャンクのアンダー1gジグヘッドと2インチ未満の柔らかくスリムなワーム
豆アジに見せるジグ単も豆アジ用のセッティングすることが重要です。
豆アジの特徴である
- 口が小さい
- 吸い込みが弱い
- 口が柔らかい
これらに対応するためにフックサイズは間違いなく小さいほうが良いです。私は土肥富のレンジクロスフックSSサイズにガン玉を打って豆アジ用軽量ジグヘッドを自作します。ガン玉は0.4から1.0gまで同じフックで用意しています。
また吸い込む力が弱い豆アジは固い素材のワームでは折れ曲がることができなくて豆アジの口に入らなくなります。柔らかい素材の良く曲がるワームでボリュームも小さいワームが必要です。私は普段から使うワームを絞ってるので、絞ったワームの中で豆アジ用に該当するのはアジマスト1.6です。
Amazonのリンク先のショップ(アクアキューブ)は私がいつも利用させていただいてるショップです。大量に購入しても220円の送料で送ってくれるのでまとめ買いするのにいいですよ。
口が柔らかいことに対応するためには、釣り方で口の硬い上あごフッキングさせるようにして対応します。上あごフッキングの釣り方は実釣インプレで解説していきます。
実釣インプレ
はい、皆さん驚いてください。ここまでが「前置き」になります( ̄︶ ̄)
ここから豆アジ実釣の様子とブルーカレントⅢ53の特徴をお話ししていきます。飽きないでついてきてねー!
常夜灯下で水深5メートル前後の潮の流れは比較的早いバリカン型の岸壁
実釣のポイントは大阪舞洲の夢舞大橋下の常夜灯のポイントです。
ここは大阪湾奥と大阪湾を繋ぐ水道のような位置でいつも潮が比較的早く流れる場所です。橋の下に常夜灯が3機並んでいて周囲と比べて明るく照らされています。護岸はバリカン形状になっていて凹みの部分に小魚などが溜まりやすい形状のため魚が付きやすく、釣りポイントとしては有名どころで常に人がいる場所です。
この場所での私の釣り日記のリンクを貼っておきます。読むとポイントの状況が詳しくわかります。
ネクトン(動けるプランクトン)をイメージしたアプローチ
この日も潮の流れが速く左から右に流れています。この流れに乗せながら豆アジの主なベイトとなる常夜灯の光に集まった動けるプランクトンのネクトンをイメージしてアプローチします。
私の頭の中のイメージはこんな感じです。
手書きかよ とか きったねー字 とかお思いかとは存じますが、気にしない。
ベイトとなる本物のネクトンは潮に流されながらたまにぴょんと動きます。本物のネクトンの流れる線がギザギザなのはぴょんと動いたことをイメージしてます。本物のネクトンは表層からボトムへレンジを刻みながら沈んでいき、アジの溜まっている層でアジに食べられます。
本物と同じように上からレンジを下げていっても釣れないことはないですがそれでは効率が悪いので、アジが溜まっているボトム付近の層までカウント取って沈めて、ボトム付近のレンジをトレースしながら本物のネクトンのようにピョンピョンツー(ピョンピョンでロッドとリールでリグを跳ね上げてツーで潮に流されながら沈ませまる)を繰り返します。
アタリが出た時のジグヘッドの針の方向
豆アジは口が弱いのでフッキングは上あごにかけたいです。上あごにかけるためにアジがアタックしてきた時フックは上を向いていて欲しいのです。ピョンピョンツーのツーの時、ジグヘッドは軽く引っ張られているので針先が上を向いています。なのでツーの時のアタリは上あごなフッキングする確立が高いです。
ピョンピョンの時はテンションが抜けてリグがヒラを打つ瞬間があります。この時にフックは横を向くことがあるのでピョンピョンの時のアタリはバレることが多いです。
これはテストには出ませんので覚えなくても大丈夫です。
アタリのでかた
反響のアタリ
ツーの時にコンとかトンとかの反響のアタリを感じます。反響のアタリを感じたら即アワセしても大丈夫です。たまに抜けますがだいたいフッキングできると思います。
抜けアタリ
ヌーとかフッとかモアとかの抜けアタリの場合、即アワセするとだいたいすっぽ抜けます。原因は分かりません。ワームがずれるときもあればずれないときもあるのでワームの尻尾を咥えてる時もあればそうでないときもあるのか?その状況を見ることができないのでわかりませんが、抜けアタリを感じたら即アワセ(びっくりアワセ)は厳禁で次の項目のようにフッキングします。
サカナに違和感を与えないスイープフッキング
スイープフッキングはリールを巻きながらロッドを少しだけ早めにサビく(ロッドティップを持ち上げる)動作でアワセるフッキングです。
動画で見るとほとんど変わらないように見えますが、リールを巻くか巻かないかのほんの一瞬の溜めがあるだけで豆アジのフッキング率は全然違ってきます。スイープフッキングは反響のアタリでもフッキング率が高いです。なのでスイープフッキングだけでもいいような気がしますが、アタリを感じてほんの一瞬の我慢がいまだにできません。( ̄y▽ ̄)╭
ちなみに、抜けアタリを感じてもフッキングせずそのままラインテンションをキープすると、豆アジがワームを咥えたままになる時間を感じられます。長くて3秒くらいでしょうか。それからスイープフッキングしても間に合います。条件反射で即フッキングしてしまいがちですが。
ドラグセッティング
アジングに慣れている皆さんならドラグはゆるゆるだと思います。豆アジを釣るときはとくにドラグゆるゆるだと思います。そうしないと口切れしますしテンションが抜けてバラシてしまいますから。特にパッツン系ロッドを使っている方はそうしていると思います。
しかし、ブルーカレントⅢ53の場合はそれほどゆるゆるにしなくても大丈夫です。
実はドラグゆるゆるにするとフッキングの力まで逃がしてしまって上あごを貫通させる力までドラグで逃げていきます。ドラグはスイープでフッキングしたときにジジジとなる程度で、フッキング後はドラグが鳴らないくらい締めていてもブルーカレントⅢ53のしなやかな曲がりでテンションが抜けることがありません。ブルーカレントⅢ53なら上あごにかかっていれば絶対と言っていいほどバレません。
インプレのまとめ
いやー、長かった。自分でもこんなに長いインプレになるとは思わなかったw
このインプレの集大成として、このようにセッティングしたブルーカレントⅢ53で豆アジにアプローチすればこんなにアジングが楽しめますということでこちらの動画を紹介します。
動画では7連続で掛けてますがくやしいことに一回だけバラシてます。豆アジは群れているので一度アタリが出れば何度もアタリが続くことが多いですが、アタリをうまくフッキングできるかというとそうではありません。たくさんアタリがあっても全然掛からないので「悶絶の豆アジ釣り」と言われます。でも、ブルーカレントⅢ53でちゃんとセッティングができていれば7連続で豆アジのアタリを掛けられます。
掛けものせもできる
ブルーカレントⅢ53で豆アジを釣ってて感じたのは、反響のアタリが出た時にしっかり掛けられる。それでいて抜けのアタリが出たらスイープにのせのフッキングもできる。これが最大の特徴です。
ボトムが取れるくらい張りがあるティップとベリー
ブルーカレントⅢ53はブルーカレントシリーズの中で最弱のロッドです。一般的なアジングロッドのシリーズだと最弱ロッドは柔らかいだけで張りが感じられないものが多いですが、ブルーカレントⅢ53はロッド単体で持った時点でパリンとした張りの強さを感じます。このロッドの張りと伸びないライン(PEライン)を組み合わせると水深5メートルくらいなら0.4gのジグヘッドで着底が感じ取れます。風や潮の影響もあるのは確かですが、それくらいチューブラーロッドなのにソリッドティップ並みかそれ以上の張りと感度があります。
負荷がかかるとすぐに曲がるティップ
しかし、ロッド単体で持って少し振るとティップがしなり始めます。ロッドを振るのをやめるとすぐにまたパリンとした張りが戻ります。ティップを手で曲げてみても曲げ始めはほとんど抵抗を感じません。軽ーい力でロッドティップは曲がります。
この小さな力で曲がるティップは抜けアタリをとりやすくしてくれています。1gアンダーのジグヘッドをゆっくりさびくだけでロッドティップが曲がるのです。曲がってくれるからテンションが抜けた時にロッドティップが戻りその変化が手元にアタリとして伝わるのです。
ソリッドティップで感じる抜けアタリも原理は同じで、曲げられたソリッドが戻ることでソリッドも抜けアタリを感じますが、掛けた後はパッツン部分で豆アジをいなすのでテンションが抜けてバレやすいです。
ピンとしてるけどすぐに曲がる、よく曲がるけどすぐ戻る
アタリをとるときにはピンとしててほしい、けどピンピンだとアタリを弾く、掛け調子のロッドはまさにこれです。アタリをとるのに特化していて感度抜群ですが掛けた後はしらんっていう感じ。
反対に曲がるロッドだと荷重変化のアタリはよくわかる。けど反響のアタリはボケるしフッキングの力も抜ける。
アタリがとれる張りがありつつ、抜けアタリのような荷重のアタリを感じられる柔らかさを持ち合わせていて、フッキング後の魚とのやり取りでテンションが抜けないロッドのも戻りの速さがある。
それらすべてが1gアンダーのほんとに微妙な力の均衡の中に納まっているのがブルーカレントⅢ53だと感じました。
私が最初に買ったブルーカレントⅢは82でした。次に買ったのがこの53です。この2本を買ってしまったためにブルーカレント沼にハマって現在所有する数は7本になりました。
ヤマガブランクスにとって私は完全に「ええ鴨」です[]~( ̄▽ ̄)~*
もしブルカレⅢ53のこちらの記事を読んでなかったら以下の記事もぜひ読んでみてください。
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