夏の豆アジングが難しいのは何故か

釣行日記

夏のアジングで釣れるのは、アタリはむちゃくちゃあるけどなかなか針にかからない豆アジ。

豆アジは春に卵から孵ったアジの稚魚がすくすく育ち、夏には全長8センチから12センチくらい、人間で例えると小学校入学したてくらいの純真無垢なかわいいアジ。

この豆アジ、サイズは小さいし大きな群れで回遊しているのでかんたんに釣れそうですが、実際釣るとなるととても難しく技術と忍耐が必要な釣りになるので苦手とする人が多いとも言われます。

そんな夏の豆アジシーズンを楽しく過ごすべく、今日は豆アジ釣りを習得しましょう!

豆アジを釣るために最も意識することは

豆アジは生まれてまだ間もないアジの幼魚なのでまだ経験値が少なく、何が危険で何が食べられる餌なのかの知識も乏しく、とにかく目の前にあるものをガンガン口に入れようとします。

しかしまだ口も小さく吸い込む力も微力な豆アジはリグが口に入りきらず「アタリはあるけど掛からない」という症状に陥りがち。ならば小さい口と弱い吸い込みに合わせるようにすれば豆アジは釣れるはず。これが豆アジを釣るのに最も意識することです。

豆アジの小さい口に吸い込ませるジグ単

先日私が釣った豆アジの中から口のサイズがわかりやすい写真を一つ紹介します。

この時のリグは0.9gのガン玉とレンジクロスフックのSSサイズで作ったジグヘッドに2.4インチのワームを組み合わせたジグ単です。

豆アジを狙うときは2インチ以下のワームでという記述をよく目にしますが、食えるか食えないのかまだ学習できてない豆アジはサイズ関係なく口に入れようとするのででかいワームでも大丈夫です。もちろん小さいワームの方が吸い込みはいいので釣れるんであれば小さいワームを。これは小アジや中アジでもや尺アジでも一緒で、ワームのサイズはアジのサイズに合わせずアタリが無ければでかいワームを、アタリが多ければ小さいワームを使えばいいと考えてます。ただ、注意しないといけないのは長さは長くても細くて曲がりやすいワームであるところですのでそこだけご注意を。

他に豆アジで考えないといけないのはフックのサイズです。釣りは魚の口の中に針先が入らないと絶対釣れません(スレがかりは除外)。豆アジの口は小さいので、小さい口にフックの先まで入れるためにはフックのサイズが小さくないと釣れませんが、小さすぎるとフックの先が口の中に引っかからず、ぜっかく口の中に入ってもそのまま出てしまうことも起きます。

先の写真に写っているレンジクロスフックのSSの場合、経験上アジのサイズが8センチ以上であれば釣れます。それ以下のサイズになると豆アジ専用の極小ジグヘッドが活躍します。土肥富のジグフックで#14とか#16のサイズのものにガン玉打てば極小ジグヘッドが簡単に作れます。

写真は上から豆アジ専用極小ジグヘッド、レンジクロスフックSSサイズ、レンジクロスフックSサイズで、8センチ以下なら極小を、豆アジから小鯵中アジならSSサイズを、中アジから尺アジならSサイズで対応できます。

だがしかし、8センチ以下の豆アジなんてそうそう釣る機会というか時期は短いので個人の見解では豆アジ用のジグヘッドなんかジグヘッドケースがスカスカで余ってるスペースを埋めたいとかでなければ必要ないと思ってます。

ジグヘッドは買う、自分で作らないっていう皆さんはSサイズとか豆アジ用とか書いてるジグヘッドを買えば大丈夫です。

ここまでをまとめると、
豆アジを釣るためにはジグヘッドのフックサイズに注意
ワームは細目でしなやかならばサイズはあんまり気にしないこと

弱い吸い込みをどうやって克服する

豆アジ釣ってて問題なのはフックとかワームのサイズよりこっち。豆アジは吸い込み弱いので吸い込んでもらえるようにしないと、アタリはあるけど掛からない悶絶地獄が始まります。

解消法は端的に述べると「ラインテンションを抜く」です。

ラインテンションを抜くとリグは上にも下にも手前にも向こうへも自由に動けるようになります。しかし、豆アジを釣っているとき多くの人はアタリを感じようとしてラインテンションを感じていると思います。ラインテンションを感じている状態だとリグは手前側には自由に動きますがそれ以外は自由に動きません。リグが自由に動かなくなると、弱い吸い込みの豆アジはリグを吸い込めません。

これが豆アジのアタリは感じられても針にかからない理由です。

これを解消するためにラインテンションを抜くのです。

ラインテンションを抜くとアタリを感じられるのか?という疑問が沸くと思います。ラインテンションは、しっかり抜くとアタリを感じませんが、ほんの一瞬ラインテンションを抜くくらいだとアジのアタリは十分感じられます。

一瞬ラインテンションを抜く方法

結論から書くと、カーブフォール中にロッドティップをほんの少し下げてラインテンションが復活するのを感じるってのがその方法です。

カーブフォール中はラインテンションが掛かっていますが、ティップを下げた瞬間ラインテンションが抜けます。ラインテンションが抜けるとジグヘッドはフリーで沈み始めますが、ラインのたるみはわずかだからすぐにまたラインテンションが復活する。

その動きの中で気にかけるのは、最初のカーブフォールでラインテンションを感じていること、ロッドティップを下げて戻したときに最初のラインテンションまで戻るのを感じ取ること。

これがわかれば、ティップを下げて上げた時のラインテンションの戻り中にアタリを感じたり、ラインテンションが戻っておかしくない時間になっても戻らない(アジが咥えて持ち上げてる抜けアタリ)をフッキングしたり、リグが着底したことを感じることでアジのアタリが底べったりなのかそこから少し上なのか中層なのかなどアジがいる場所も把握できるようになります。

たぶんこれが張らず緩めずとかゼロテンションとか言われる釣り方

今回は豆アジの弱い吸い込みに対応するためにラインテンションを抜く方法を説明していますが、中アジや尺アジでも活性が低いタイミングでは吸い込みが弱いことがよくあります。特に潮が動いていない状況でアジがプランクトンを捕食しているような状況だと吸い込みは弱いのでアタッても掛からないことがあるので、そんな時にも一瞬抜くラインテンションは有効です。

豆アジ釣りはアジングの勉強になると言われるのはこういったことを体験しやすいからだと思います。ぜひ夏の豆アジングで張らず緩めずをものにしてください。

釣果データ

コメント